Video VBOX 及び VBOX Motor Sportsシリーズ

The Video VBOX from Racelogic
Video VBOX 20Hz / 10Hz, VBOX HD2 GPS data-logger




Video VBOXシリーズは、GPS を利用して走行中の
速度・ラップタイム・走行軌跡・左右/ 前後G等のデータを測定することのできるシステムです。 さらに最大4chの同期された映像を組み合わせることのできる小型 GPS/ビデオ データロガーです。 オプションの追加により、車両CAN信号やアナログ信号をGPS/映像データと同期して記録するも可能です。(記録できる映像数や信号はモデルによって異なります。)

GPS計測は、非常に高い精度で速度・距離・時間を測定することが出来る測定法です。 そのため、レースでの運転解析やラップタイム計測など様々な試験に利用できます。GPSの原理に関しては "技術情報"の項目を参照してください。

Video VBOX 本体には、IMU (加速度計+ジャイロ) は内蔵されてません。そのため、前後Gや横Gは、GPSから算出されたデータが記録/表示されます。 より精度の高い計測を行いたい場合は、外付けオプションのIMUをご検討ください。
VBOXの導入を初めてご検討される方は、こちらもご参照ください。


測定されたデータは、コンパクトフラッシュカード等の記録メディアに専用ファイル(.vbo)として記録されます。
この専用ファイルは、付属のCircuit Toolsソフトウェア(レースでの運転解析専用) もしくはVBOX Test Suiteソフトウェア(通常のデータ解析用)を使って、データを詳しく解析することができます。



[Circuit Tools ソフトウェア]

付属するCircuit Toolsソフトウェアは、サーキットでの運転解析に特化したソフトウェアです。最大4つのラップを同時に比較することができます。(下の例は、2つのラップを比較したものです。) また、ラップの比較は複数のファイルでも行えます。 そのため、プロと訓練生のデータを比較して、運転技術向上に利用することも可能です。



画面は、「ラップタイム画面」、「映像画面」、「チャンネル画面」、「データ画面」、「MAP画面」で構成されています。
また、本ソフトウェアは「Delta-T」と呼ばれる、2つの走行のタイムの差をグラフ化することができます。この機能により、どこで遅れているのか、どこでタイムを取り返したのか、を確認することができます。

ダウンロード

本ソフトウェアは、無料で提供されており、以下URL よりダウンロードが可能です。
ダウンロードにはIDとパスワードが必要です。
[Circuit Tools ソフトウェアダウンロード]
[Circuit Tools_マニュアル]



[VBOX Test Suite ソフトウェア]

車両開発テストなどの市街地走行のデータ解析は、VBOX Test Suiteが適しています。



ソフトウェアの解析画面は、「ディスプレイ画面」、「データ画面」、「MAP画面」 、「映像画面」で構成されていて、データ画面のカーソルは、MAPや映像、ディスプレイと同期しています。



MAP画面

MAP画面では、衛星写真・地図・白地の3つの中から選択して、走行軌跡を表示することが可能です。
簡単なクリック操作で、画面の拡大/縮小を行うことができます。
MAP上のXマークは、データ画面と同期しています。





データ画面

データ画面では、記録したデータの中から好きなチャンネルを選択して表示することができます。選択したデータに対して、移動平均フィルタを加えたり、軸を調節することが可能です。

データ中央にあるライン(カーソル)は、MAP画面やディスプレイ画面、映像と同期しています。
こちらは直感的な操作で、画面の拡大/縮小が可能です。





映像との同期

Video VBOXシリーズは、映像も記録されているため、映像も同期されます。
映像も同様にカーソル位置に同期します。







Video VBOXの様々なアプリケーション


サーキットでの運転解析
Video VBOXは、サーキットでの運転解析をするために開発された製品です。そのため、付属のソフトウェアも、運転解析および運転技術が向上できるように設計されています。
ヨーロッパでのレース業界では、非常に多くの方々にVideo VBOXをご利用いただいております。 You tubeにも、多数の動画がユーザーからアップロードされています。


一般道・市街地での走行データの取得
Video VBOXは、GPS・映像・車両CANのデータを同期して記録することができます。 そのため、一般道でのデーター取得に非常に便利です。
例えば、カメラを正面・ドライバー・道路路面・コックピットに向けて設置をして、データを取得することで、コックピットのモニターに表示のエラーがあった際に、運転の問題なのか、道路状況の問題なのか等の解析を行うことが可能になります。

また、システムもコンパクトに設計されているため、海外に持って行ってサンプルドライバーがどのような運転をしているのかデータを取得することが可能です。 Video VBOXは非該当証明書の発行が可能です。


VBOX3iへの映像の追加
ハイエンドモデルのVBOX3iは、位置情報を2cmの精度で100HzでGPS計測することができます。 そのため、自動運転開発やADASシステムの評価に利用されています。 しかし、VBOX3iシリーズには映像を記録する機能がありません。

そのため、
VBOX3iとVideo VBOXを同時に使用することで、VBOX3iで計測したデータに映像を追加させることができます。 元々、GPSには精度の高い時間情報が含まれています。 この時間情報はすべてのGPS受信機で共通となっているため、この時間情報を使って、後処理でデータを同期させることが可能です。





[Video VBOX 特徴]

  • 20Hzもしくは10Hz GPS を搭載 (速度, 距離, 加速度, ラップタイム, 位置の測定をおこないます)
  • 4chもしくは2ch のカメラ入力が可能  (カメラはオプションとして取り扱っています)
  • 映像の記録には AVI または MPEG4 のエンコードを採用
  • 記録される映像のレイアウトを自由に設定が可能 - メーター, バーグラフ, コースマップ等
  • 車両CAN入力が可能
  • USB 2.0 インターフェース
  • SD カードによる記録
  • 音声入力が可能
  • カメラと画面レイアウトの設定は、USB通信を通じて、画面を確認しながら行なえます
  • VBOX3i 100Hz シリーズと同期が可能

[GPS で測定できる項目]

  • Velocity  速度
  • Distance 距離
  • Time    時間
  • Position  位置
  • Heading  方位
  • Lateral acceleration   横加速度
  • Longitudinal acceleration   前後加速度
  • Vertical velocity   垂直速度
  • Radius of turn   旋回半径
  • Circuit position   サーキット位置
  • Track layout   走行マップ
  • Lap time   ラップタイム
  • External CAN   外部CAN入力